フォークダンスの指導方法についての研究(2002.2.10追加改正)
皆様からの声を参考に研究内容を変えて参りたいと思いますので、沢山のご意見等をお待ちしております。
1.はじめに
最近は、1年間に日本フォークダンス連盟からCDで出される曲が20数曲、その他に外国からの指導者等からの曲などもあり、フォークダンスの踊りの曲数も増え、私たち指導者が各サークルで講習する曲の選定に四苦八苦している次第である。
ベテランのサークル員であれば、長年踊られている曲はみんな知っているので、新しく紹介された踊りの曲を講習又は練習するだけで良いかもしれない。
フォークダンスを新たに始められた方に、いかにフォークダンスを楽しんで頂くかを研究して参りたいと思います。
ここでは、初心者講習会から新たなサークル結成とそのフォークダンスの指導の実例を紹介したいと思います。
2.初心者講習会の実例
S町の例(99.7.17から99.9.25まで10回。午後7時から8時30分まで)
7.17 タタロチカ、マケドンスコ・ホロ、GKWミクサー、ファーマーズ・ジグ
7.24 ハブ・ラヌ・ヤイン、踊ろうボサノバ、フレンドシップ・ミクサー
7.31 サビラ・セ・ベラ・ロザ、ワルツターンの練習
8. 7 スピニング・ワルツ、ダンシング・イン・ザ・ストリート
8.21 オスロー・ワルツ、
8.28 チェスナット・ツリー、トロパンカ
9. 4 シボレス・バサダ、チャイムズ・オブ・ダンケルク
9.11 スイスチェンジング・ダンス
9.18 サークル・ショテイシュ、ツアデイック・カタマー、プレスカバック・コロ
9.25 これまでの復習
講習会の名簿上の参加者は40数名であったが、実際は毎回30数名の参加であった。この中でフォークダンス経験が若干でもある方は1名程度であり、社交ダンス経験者は半数程度ではないかと思われた。なお、社交ダンス経験者は、男女の組み方(ポジション)やワルツのステップを見ても、社交ダンスの癖がついており、なかなか変えるのは困難である。
今回の初心者講習会の講習の目的は、第一にフォークダンスと言えばマイムマイム程度の数曲しかないものだと思い込んでいる既成概念を取り外すこと。第二に、フォークダンスは楽しいものであり、多少の汗もかくし、健康的にも優れたレクリエーションであることを理解してもらうこと。また、S町の場合は、初心者講習会を終えた後にできればサークルを作って欲しいというS町教育委員会の要望もあること、などがあげられる。
このため、実際の指導方法としては、最初の40分程度は前回等の復習に当て、5分程度休憩をとり、その後新しく講習する曲の練習を行った。休憩中は、1曲程度踊りを踊って見せ、フォークダンスの理解を深めてもらった。
受講者には、ステップの正確さより、音楽のリズム感をつかんでもらうこと。また、その日に講習した踊りはその時に踊れればよく、翌週は復習の時に思い出してもらうこととし、踊りを強制的に覚えてもらうことはしないこととした。中には年輩の方もいるので、ステップの早い踊りなどその人の体力に合わない踊り、又は疲れた時は遠慮なく見学してもらう。以上のように柔軟に進めた。
3.アクテイブ圧縮法について
フォークダンスのサークルの目標は、そのサークルによって違うと思われ、サークル内だけで踊って楽しむこともいいことであるが、私は、やはり沢山のフォークダンス愛好者と手をつなぎ踊ることではないかと思う。
北海道では、15年ほど前は、フォークダンスの大会やパーテイーでは、初心者でも輪の中によろこんで入れてもらえたが、最近は、フォークダンス愛好者も増え初心者が大会等に参加すること事態いやがられるようになってしまった。時代の流れであるので仕方ないのかもしれないが.....
そこで、パーテイー等に参加できるような講習方法をやらなければ、数多い踊りの中からの講習曲の選定は困難である。しかも、講習を受ける相手が初心者であればなおさら.....
以上のことから、既に同じような方法で指導している指導者もおられるかもしれませんが、私はあえて「アクテイブ圧縮法」と命名し、実践を行って、その結果を公表したいと思います。
では、アクテイブ圧縮法について述べたいと思います。
フォークダンスは、簡単なものから熟練者用のものまで、また、パーティでよく踊られるものから時々しか踊られないものまでなど範囲が広くあります。簡単な踊りだけ練習しても実際はパーテフィで踊られない曲だったり、パーテフィでよく踊られる曲を講習しようとしても、初心者には無理であったりします。フォークダンスの講習は、受ける側のレベルに応じたものを選定すべきであり、急に難しい曲を講習しても受ける側からみれば楽しくなくなったりするものです。
そこで、フォークダンスの講習に当たっては、簡単な踊りから教えていくわけですが、講習を受ける側ではどの踊りが重要かは、特に初心者には分かりません。そのため、指導者等の方から講習した曲の重要度(パーティで踊られる曲)により、残す曲の選定、つまり、圧縮を行うのです。
私は、別のページに載せているように、フォークダンスのランキングを基にこの圧縮を行っております。ランキングの1位から50位まではAランク、51位から100位まではBランク、101位から200位まではCランク、201位から250位まではDランク、251位以下はEランクとしました。
前に記載してある7月から9月までの初心者講習会の曲をこのランクで分けてみると、
Aランク(1位から50位まで)・・・・・・・オスロー・ワルツ
Bランク(51位から100位まで)・・・・踊ろうボサノバ、ダンシング・イン・ザ・ストリート、チェスナット・ツリー、スイスチェンジング・ダンス、サークル・ショテイシュ、ツアデイック・カタマ
Cランク(101位から200位まで)・・・スピニング・ワルツ、プレスカバック・コロ
Dランク(201位から250位まで)・・・タタロチカ、ファーマーズ・ジグ、シボレス・バサダ
Eランク(251位以下)・・・・・・・・・・・・マケドンスコ・ホロ、GKWミクサー、ハブ・ラヌ・ヤイン、フレンドシップミクサー、サビラ・セ・ベラ・ロザ、トロパンカ 、チャイムズ・オブ・ダンケルク
となりました。
初心者には、沢山の曲を覚えるには負担が大きいので、Eランクの曲を取り敢えず徐々に圧縮し、新しい曲を講習することとしました。
(前回のつづき。その1)
前回は、1999年9月末までの状況をお知らせしました。今回は、2000年12月末までの状況をお知らせします。
1999年9月末から12月末までの講習曲は、サークル・ショーティッシュ・ツァディック・カタマー、プレスカバック・コロー、ダス・フェンスター、グッド・オールド・デイズ、トイネルジ、シェンツー、ケンタッキー・ツーステップ、ジングル・ベル、アラバマ・ワルツ。
2000.1〜3月までは、チェーケシア、ポロネーズ、セントバーナード・ワルツ、イエディト・ネフェシュ、タンゴ・ポキート、ゼメル・ラッフ、ラクカラッチャ、ミラノボ・コロを講習するとともに、トイネルジ、ジングル・ベルは、Eランク(251位以下)のため、圧縮した。
2000.4〜6月までは、ペラストウ・ペラカンポ、ミザルー、カスカード、ホラ・チャデラ、スラム・ヤコブを講習するとともに、セントバーナード・ワルツを圧縮した。なお、この期間は、野外でのデモンストレーションの練習のため講習曲が少なくなった。
2000.7〜9月までは、蕗まつり音頭、ベ・ダビッド、タミィー、ネバー・オン・サンデー、クマ・アッハ、カナディアン・バーン・ダンス、テネシー・ワルツ、クラリネット・ポルカを講習するとともに、ペラストウ・ペラカンポを圧縮した。
2000.10〜12月までは、マケドンスコ・デボイチェ、ティコ・ティコの講習のほか、近隣サークルとのパーティーのための練習と文化祭の舞台用デモンストレーションの練習が主となった。なお、圧縮した曲は、覚えられないようなのでケンタッキー・ツーステップと、曲数を減らすため200位以下(Dランク)であるシェンツー、スピニング・ワルツも圧縮することとした。
(前回のつづき。その2)
前回は、2000年12月末までの状況をお知らせしました。今回は、2002年1月末までの状況をお知らせします(。途中経過が1年以上となり申し訳ありませんでした。)
前回以降、エーデルワイス、ローアハブティ・ダイ、カランフィル、エリザベスカドリール、アスーリス、コリード、アレキサンドロフスキー、ベスデモルスヴァルス、ベッサラビア、アリパシャ、祖谷の粉ふき節までを2001年6月まで講習しました。7月から初心者を入れて、また、一からのスタートとなりました。
そのため、7月から初心者向きの簡単な踊りをするため、すでに圧縮した踊りも取り入れ、また、2年間続けた人に飽きさせないために、新しい踊りも取り入れました。踊りは、次のとおりです。
圧縮した踊りの再講習・・・・タタロチカ、トロパンカ、GKWミクサー、ミザルーなど
今までの踊りの再講習・・・・プレスカバック・コロー、踊ろうボサノバ、ベダビッド、ダンシング・イン・ザ・ストリート、クラリネット・ポルカ、タンゴポキート、ダス・フェンスター、カランフィル、カナディアン・バーン・ダンス、蕗まつり音頭、ベスデモルスヴァルス、テネシー・ワルツ、アラバマ・ワルツ、ティコ・ティコ、アスーリス、エリザベス・カドリールなど
初めての踊りの講習・・・・・・ニュー・オリンズ・コントラ、初恋によろしく、ラ・レヌ・デ・ムートン、オクラホマミクサー、マイムマイム、コロブチカ、チャビドリオ、アイデヤーノ、ホットタイムミクサー、モニカのポロネーズ2000、ダド・ラ・ダド、パ・イスパーニャ、エレッツ・エレッツ、タンゴ・アイリッシュマン、ヴァイタ・ネルバサン,安里屋ユンタ、ルンバリハンなど
以上のように既に圧縮した踊りも取り入れましたが、最終的には圧縮されることになるため、少なめにしました。結果的には、圧縮した踊りの再講習の曲は現在圧縮し、そのほかに、ニュー・オリンズ・コントラ、初恋によろしく、ラ・レヌ・デ・ムートン、オクラホマミクサー、コロブチカ、モニカのポロネーズ2000などを圧縮しました。結局、現在残してある曲数は、約60曲となっています。また、初めての踊りの講習の中でタンゴ・アイリッシュマンとルンバリハンは時間をかけて皆が踊れるまで毎週練習しました。ルンバリハンは、先月講習したばかりなのでもう少しという状況です。
この続きは、次回に致します。